クロヒカゲの展翅

Pic. 1 クロヒカゲ(裏面) 昆虫
Pic. 1 クロヒカゲ(裏面)

はじめに

開けた林道を2匹のチョウが猛スピードで追いかけっこしていました。
縄張り争いをしているタテハかな?と思い捕まえたところ、クロヒカゲでした。

クロヒカゲを含めて、ジャノメチョウの仲間は木陰をパタパタと飛んでいるイメージだったので、これは驚きでした。こんなに早く飛ぶこともできるのね…

今回は捕まえたクロヒカゲを標本にしました。

写真

Pic. 1 クロヒカゲ(裏面)
Pic. 1 クロヒカゲ(裏面)

翅を閉じた状態の写真です。
クロヒカゲは、裏面の模様が特徴的なタテハチョウ科ジャノメチョウ亜科のチョウです。
目玉模様(眼状紋)がついていますが、その周辺には紫の縁取りがついていてとても綺麗です。

Pic. 2 胴体部分

今回、不運にも網で捕らえた時に頭が外れてしまいました。このあと、標本にする時に修復します。

目玉模様は外敵からの攻撃に対して擬態の効果があると言われています。

Pic. 3 裏面の模様(拡大)
Pic. 3 裏面の模様(拡大)

よく下羽だけを切り取られたようなジャノメチョウを見かけますが、眼玉側がおとりになったおかげで致命傷を回避できていると考えられます。

しかし、眼玉模様にもいろいろありますよね。

たとえば、フクロウチョウのような大きい眼玉模様の場合は、相手をびっくりさせたり威圧する効果があるようですし、敵の種類と眼玉の大きさで効果が違ったりするのでしょうか。

クロヒカゲ自身の目玉模様も大きさにばらつきがありますし、このパターンには何か意味があるのかもしれませんね。

Pic. 4 表面の模様
Pic. 4 表面の模様

展翅台に設置し、羽の位置を整えていきます。

羽を開くと目立つ模様はなく、ほぼ無地の暗褐色です。

模様がはっきりしている裏面とはえらい違いです。

羽を閉じた姿勢でいることが多いため、こうなったのでしょうか。

それとも、紫外線を考慮すると、違った模様に見えたりするのでしょうか。

謎は深まるばかりです。

Pic. 5 触角は黄色とこげ茶の縞模様
Pic. 5 触角は黄色とこげ茶の縞模様

外れていた頭部を取り付けます。

小さくて軽いので、特に芯などの部材は設けず、木工用ボンドで接着しました。

触角の先端は鮮やかな黄色をしています。よく見ると、根本付近も、黄色が等間隔に入っていて、きれいな縞模様です。おしゃれさんです。

おわりに

今回はクロヒカゲを標本にしました。

縄張り争いではめちゃくちゃ速く飛ぶこと。

裏面の目玉模様には紫色の縁取りがあること。また、眼玉模様の大きさはばらつきがあること。

触角の先端は鮮やかな黄色であること。などが観察できました。

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